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  • 「不思議の国のアリス展」ついに福岡で開催! 

    『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』の二つの物語を軸に、日本初公開となる貴重な資料や、現在活躍するアーティストたちが手がけた作品とともに、アリスの魅力に迫る「不思議の国のアリス展」が、福岡市美術館にて公開が開始されました!

     

    今回、展示に合わせ展示会場内でのみ販売される、展覧会オフィシャルブック『アリス好きに贈る33の秘密』と、音声ガイド《クイズ・バトル編》にて音声出演・オリジナルクイズ作成をされた、東大発の知識集団「QuizKnock」から、編集長の伊沢拓司さんと志賀玲太さんのお二人に、コラボについてお話をおうかがいしました。(以下、敬称略)

    ※以降、『不思議の国のアリス』等の関連作品を『アリス』、「不思議の国のアリス展」をアリス展と表記します。

     

    ―今回「QuizKnock(クイズノック)」がアリス展とのコラボを受けたきっかけは?

    伊沢:コラボのオファーをいただいた時、『アリス』の世界・文化が僕たちの生活の中の様々なところに点在しているのに、知る機会がないなと思いまして。僕たち「QuizKnock」は学びをつなぐ、ゼロのところから興味を持っていただくことを仕事にしています。『アリス』の作品の中にも、謎解きが含まれていますし、ルイス・キャロル自身もクイズ作家であるとも言えますし、僕らと相性がいいんですよね。

    志賀:知っているようで知らないことってクイズと相性がいいので。もっと色々な方に『アリス』の世界をお届けするお手伝いができるんじゃないかと思い、今回コラボをお受けしました。

     

    ―『アリス』の展示を改めて見ていかがですか?

    志賀:今では『アリス』ってメルヘンでかわいいイメージが強いですけど、原画などを見るとそれだけじゃない何かがあります。奇妙で不条理で、その中に文学的詩的な部分、言葉遊びがあり奥深い物語だとあらためて感じました。

    伊沢:文学的な奥行きや深さがありました。調べると「この言葉もアリス由来!?」という発見や、物語の中のこの部分は他に元ネタがあるんだという発見もあって。ルイス・キャロルという知識人の奥行きも感じました。

     

    ―お二人が考える本展の魅力はどのような点ですか?

    志賀:ジョン・テニエルの挿絵の他にも、様々な挿絵画家による『アリス』のイラストが一堂に揃っていることが一番の魅力です。展示の第三部には、芸術家のみなさんが自分のスタイルを保ちつつ、『アリス』の世界観をどう捉えて表現していくか、に重きをおいている作品もあります。例えば、サルバトール・ダリが描いた挿絵や、草間彌生さんの作品などですね。作家に限らず、私たちが、『アリス』の世界をどのように受け取っているか、というところに展示を通じて迫れるのが今回のアリス展の魅力だと思います。

    伊沢:“自分の中の『アリス』に気付ける”ことですね。自分が今まで触れてきた世界の中に、『アリス』の世界観や文化的なことが自然と隠れていて、「あ、これも『アリス』だったんだ!」と、はじめの神戸の展示会で気づき感動しました。自分の中で描いていたアリス観が、どの挿絵や作品から来ているのか、その違いを楽しめます。網羅的展示によって、それが複数の方向から照らし出されるのが非常に面白い点です。だからこそ、自分が今まで学んで来たことが見えて、それを我々のクイズがサポートするという点でも相性がいいですね。


    ―お二人が、初めて『アリス』読んだこどもの時と、今大人になって読んだ時の目線が変わっているのではないかなと思いますが、いかがですか?

    志賀:私は幼いときから、ファンタジーなどの物語に多く触れてきました。小学生のころに『アリス』にはじめて触れ、原作を読んだのもその頃でした。今回のコラボに向けて読み直した時、最初に感じたのは、こんなおかしな物語を子どもたちが受け入れているっていうのが信じられないなということですね(笑)。『アリス』が世界中に、こんなに広がったのはなぜだろうって疑問に思っていましたが、不条理さ、おかしさというのが、こどもの心にうまくハマるのではないかと思います。

    伊沢:『アリス』の物語的な懐が深すぎて、人それぞれが作品のどこに注目するかで見ていることが違ってくるので、そもそも一つのものとして捉えられない。本当に作品を読む、見る、鑑賞するたびに印象が違うことこそが、『アリス』の魅力なのかなと思います。当たり前に違うぜ!というところを、前提にして展覧会を見てほしいなと思います。

    志賀:こどもの時はじめて読んで感じたのは「これは自分のための物語なんだな」という気持ちです。当時、ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」などの物語が大好きで。自分だけがその世界にいられるんだって、そういった感覚がありました。また、『アリス』が書かれたのが随分前であるのに、新鮮さがある。あるいはどこの世界で読まれても、親しまれるという、普遍性。だからこそ、個人個人にまるで“あなたのために書かれた”ってそう感じさせてくれる魅力を実感しました。


    ―展覧会オフィシャルブック『アリス好きに贈る33の秘密』とクイズ制作について。クイズの難易度はどのようなレベルで設定されていますか?

    志賀:難易度よりも第一に、問題を解いた後の理解のきっかけになることを大切にしました。なので、今回冊子に載っているクイズは難しい問題が多いのですが、解いた後に解説を読んでもらうことを踏まえています。私たちが伝えたいことや物語の本質などに、一歩でも近づけるような問題というのを意識して、みんなで考えました。

    伊沢:今回は、クイズの答えよりも、問いかけること自体が重要になります。あらためて問いかけられることによって、「ここ知らなかった!」という気づきにつながります。基本はアリス展を鑑賞する読者の方自身の中で完結して欲しいので、我々はあくまでそれに意識を向けさせる役割だと、そういった意識感っていうのは大事にしていました。

    志賀:ガイドブックの中には、日本語での翻訳と原文の英語の表現を比べ、ルイス・キャロルの言葉遊びに触れているクイズがあるのですが、それはやはり答えが大事なんじゃなくて。英語を日本語で理解して広める際に、意味を保ったままどのように訳していくのか、そういったところに目を向けて欲しいなと思って。『アリス』という作品を題材にするからには特に、それを知って欲しいなと考えたうえで問題を作っていったりしました。入門としてわかりやすいものにした方がいいのかなとも思いましたが、コンセプトとして多少アカデミックになっても、これ一冊でアリスマニアを名乗れるような、読み終われば人に自慢できるような冊子にしたいと考えました。そのために、日本語訳と原文を読み比べ、膨大な資料に目を通しました。クイズを作る上で、その作業が一番大変でした(笑)。でも、苦労してよかったなと思う点でもあります。


    ―音声ガイドの《クイズ・バトル編》で出題されるクイズ10問はどのように構成されましたか?

    伊沢:展示がメインなので、僕らはあくまで問いかけというか、「あ、ココ見てた!ここは見落としてた」「これ知っておくと見方が変わるよね!」というのをイメージして作成しました。

    志賀:問いかけることによって、気づけなかった部分、気づいた部分を見つけられて、展覧会をもっと楽しめるように、というのを考えました。
    でも、もう一種類の《魅惑のワンダーランド編》もすごいんです。声優の平田広明さんが謎の英国紳士に扮して声の出演をされているんですけど。「わぁ、マッド・ハッターだ!」って感動しちゃいました(笑)。悔しいところなんですが、そちらも聞いて欲しいなって思いますね!

    伊沢:当然、両方聞いてください!!(笑)僕らは展示内容の問い直しですけど、《魅惑のワンダーランド編》は、謎の英国紳士にいざなわれて展示を巡りながら一緒に楽しめるので、一回目に聞くのがいいかもしれません。だからこそ、二回目も必ず来て我々の《クイズ・バトル編》も聞いてください!それを前提として聞いていただくのが、おすすめです!もちろんこれが基本の楽しみ方です!!また、他にも『アリス』の世界に入り込めるようなメディア・アートもあって、僕自身体験して面白いなと思ったので、そちらの展示も注目して欲しいですね。

    志賀:謎解きのコラボに挑戦して何時間も滞在したっていうお客さんの声も聞いているので、併せてそちらも楽しんでいただければ(笑)。美術館でもったいないのは、さっと展示を見てしまい、飲み込めないまま終わってしまうことだと思っていますので、クイズや謎解きで理解を深めて、展示の世界に入り込めるのはいいことだと思います。

    伊沢:大人だけでなく、もちろんお子さんも楽しめます。お子さんだからこそビジュアルを新鮮に見てもらえることもあるので、ご家族で来ていただきたいですね。そして、美術館の中に入ったら、バラバラのタイミングで、みんなバラバラに自分の好きな『アリス』を見つけて楽しんで欲しいです!

     


    福岡市美術館での開催は、2019年12月3日(火)~2020年1月19日(日)まで。他にも、館内レストランの特別メニューや、アリスグッズの販売など、心ときめくコラボが企画されています。音声ガイドはぜひ、《魅惑のワンダーランド編》と《クイズ・バトル編》の両方を、展覧会オフィシャルブック『アリス好きに贈る33の秘密』で展覧会の復習をして、何度でも『アリス』の世界をご堪能ください♪

    さぁ、みなさんも、アリスと一緒に不思議の世界を冒険しませんか?

     

     

     

福岡市美術館にて好評開催中!

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