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  • 5月12日(土)公開映画「孤狼の血」!音尾琢真×白石和彌監督、インタビュー

    役所広司×松坂桃李×江口洋介×竹野内豊 出演!! 昭和63年、暴力団対策法成立直前の広島の架空都市・呉原を舞台に、刑事、やくざ、そして女が、それぞれの正義と信念を胸に、生き残りを賭けて戦う生き様を描いた『孤狼の血』。本作で暴力団・五十子会傘下の加古村組構成員:吉田滋を演じた音尾琢真さんと、メガホンをとった白石和彌監督に撮影秘話を伺いました。

     
    -作家の柚木先生とどういうお話されたのかとか、何か映画を撮るうえでお話されたようなことがあったら。

    監督:原作はあの「仁義なき戦い」とか「県警対組織暴力」とか、70年代に東映さんがやっていた実録やくざ路線で、深作監督とかがやっていたものをやりたくて、柚木先生が書いた小説なんですよね。そういう意味では新しいジャンルの小説という感想は持ちましたけど、それ以上にミステリーとかその部分がやくざ映画っぽい感じだけど、警察小説としてちゃんとすごいインテリジェンスのある、熱量もある原作だなとは思いました。単純に、あとは小説でしか成し得てないミステリーというか、小説だからこそ成立しているミステリーというのがあって、それをもちろん映像に置き換える時は、どうしたもんかなと思いました。いろいろ脚色していって、あとはこういう風にしたいんですが、どうしますか?って感じですね。でも、柚木先生は「映画はおまかせします」っていう風におっしゃってくださったので。ただひとつだけ「熱い映画を創って下さい」っていうことだったので、より映画として面白くなるように自由にやらせていただいたので、それはすごいありがたかったですね。

     

    -「熱い映画にして下さい」という要望に、どのように応えようと思われましたか?

    監督:まず柚木先生以前に、東映のプロデューサーさんにまず(原作である『孤狼の血』を)読んでみてって言われて、ちょうど映画『日本で一番悪い奴ら』が終わったころだったんですけど、「仁義なき戦いのころのような熱い映画を僕たちは今、東映で蘇らせたいんだ」ってことをプロデューサーに言われて。「困ったな」っていうのが正直なところですね(笑)。簡単にいうけど、日本の映画史に燦然と輝く作品群ですし。ただ、「それができるのは白石だけだ」とおっしゃっていただいたので、監督冥利につきますし、やれることをやろうという意気込みでやりました。

     

    -音尾さんは、これまでいくつか白石監督の作品に出演されていますが、現場の雰囲気はいかがですか?また白石監督の現場だからこそというものはありますか?

    音尾:白石監督は必ず現場で、台本には書かれていない演出を1つ、2つ入れてくるんですね。それがシーン自体をグーンと熱量のあるものにしてくれるんです。本当にちょっとしたことなんですけど。ひとつひとつの積み重ねが役を深めていく。ただ、それをモニターを観ながら、監督は一人で笑っているんですよ。他の人が笑ってなくても白石監督の笑っている声がちょっと聞こえてくるんです。それだけ、監督は現場を誰よりも楽しんでるんですよ。そこまで楽しんでいる監督さんって見たことないですね。その楽しみ方が独りよがりではなく、役者たちも面白いってなってやりたくなってくる。おそらく、白石監督の映画に出たいという役者はたくさんいる。僕は毎回出さえていただいて身として、みんなには「大したことないよ」っていうことにはしてます(笑)。

     

    -何度も監督の作品に出られていますが、今回の役柄のオファーを受けられた時の感想は?

    音尾:まず笑いましたね。非常に特殊な役柄で、ゲスく、真珠を入れていることを自慢にしている男。元々、品行方正な役者なもので(笑)。ここまでの役をやっていいんですか?って思いました。白石監督は僕の高校の1つ上の先輩で、「監督の映画に出させてください」と言った日から、どんなオファーでも受けますと言って、2つ目にきた役がポルノの作品だったんです。それぐらい、いろんな作品をふっていただくのでありがたい限りですが、今回だけは特に笑ちゃいましたね。

    監督:最初に真珠を入れたいってね(笑)。

    音尾:「監督、これは僕真珠入れますよ」って。

    監督:「いや、そこまでしなくていいですよ」。

    音尾:とは言いましたけど、ギリギリになって監督から。「音尾くん、パンチパーマ出来る?」って言われまして。直前にパンチパーマをかけました、ガチンコで。細いロットでギュウギュウに巻いていただきました。結構痛いんですよ、パンチパーマをかける時って。その痛さにも耐えることが、僕の白石監督への服従の証です(笑)。

     

    • (プロフィール)
    • 音尾 琢真
      1976年3月2日、北海道生まれ。劇団ユニット『TEAM NACS』メンバー。05年からは映像分野、ラジオなど活躍の幅を広げる。最近の映画出演作は『らくごえいが』『藁の楯』(13)、『思い出のマーニー』(14、声の出演)、『駆込み女と駆出し男』『起終点駅 ターミナル』(15)、『日本で一番悪い奴ら』『金メダル男』(16)、『牝猫たち』『無限の住人』『たたら侍』『関ヶ原』(17)、『サニー/32』『検察側の罪人』(18)。


      白石和彌
      1974年12月17日、北海道生まれ。10年『ロストパラダイス・イン・トーキョー』で長編デビュー。13年の『凶悪』で、第37回日本アカデミー賞・優秀監督賞&優秀脚本賞、新藤兼人賞などを獲得、一躍脚光を浴びる。北海道警察の稲葉事件をモチーフにした『日本で一番悪い奴ら』(16)は、第15回ニューヨーク・アジア映画祭のオープニング作品に選出された。日活ロマンポルノ・リブート・プロジェクト作品『牝猫たち』(17)では脚本も手掛ける。『彼女がその名を知らない鳥たち』(17)では初めて本格的なラブストーリーに挑んだ。最新作『サニー/32』が18年2月公開。

       

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