ヨーロッパの真ん中に位置するドイツは周囲9つの国と国境を接しています。
陸つづきで国境を接しているため、電車で気軽に隣国に行くことができます。
今回はポーランドの国境近くのドレスデンからチェコの首都プラハまでの旅程を、ドイツ鉄道(DB)のWebサイトで切符を購入する方法をスマホ画面を見ながら詳しく紹介します!
電車の切符を買う方法
ここからは、駅で切符を購入する方法や、それぞれのメリットについて、注意点と特徴を紹介します。
どれも日本でもお馴染みの購入方法ですが、ドイツでは日本とは異なる特徴があります。
駅のカウンターで購入する
カウンターで駅のスタッフから直接対面で切符を注文して購入します。日本の「みどりの窓口」みたいな感じです。
カウンターがある部屋はいつも混み合っていて、整理券を取って順番を呼ばれるのをイスに座って待ちます。
病院の受付や郵便局などで番号が呼ばれるのを待っているのと同じ感じです。
僕がドイツに来た10年前、まだ車を持っていなかったときに何度かカウンターで切符を買うことに挑戦したのですが、ドイツ語が分からなかったため、苦い思いをしました。
今はわかりませんが、当時はドイツ語を頑張って話しても、「ドイツ語が分からないの??あっち行ってくれる?」といった感じで相手にされず、整理券を持って40分以上待った結果、嫌な気分になることがあったので、それ以降僕は駅のカウンターに近づかなくなりました。
日本の「みどりの窓口」で日本語が上手でない外国人にため息をついて追い返している駅員さんを僕は見たことがありませんが、僕がドレスデンに来た当時はまだ少なからずそういう場面がありました。
ドイツで切符を対面で購入するのは僕にとっては今もハードルが高いです。
カウンターは、高齢者やビジネスマン風の人が多く利用しているイメージがあります。
券売機で購入する
2つ目の購入方法は券売機で購入する方法です。
「みどりの窓口」があればもちろん券売機もあります。
上記の画像はドイツの券売機の写真です。
券売機はカウンターに比べ待ち時間も少ないせいか、多くの人が券売機を使って切符を購入しています。
券売機は大きなバックパックを背負った若いカップルや観光客などがよく利用しているイメージがあります。
券売機は対面で買うわけではないので、駅員さんからプレッシャーを受けることもありません。落ち着いて切符を買うことができます。
しかし、券売機は駅員さんからのプレッシャーは受けませんが、長い間券売機を使っていると列になって、後ろの人からのプレッシャーを感じることになります。
急いでいる人が後ろにいると急かされることもあります。
また、大きな駅の券売機周辺は治安が悪くなりがちな印象があります。
券売機で購入する際は画面に集中していて背面が無防備になるため、ズボンのお尻のポケットに財布を入れていたりすると、盗まれる可能性があります。気をつけてください。
さらに、券売機を使う旅行客を狙って「私が代わりに切符を買ってあげるから手数料を頂戴」という感じで近づいて来る人もいます。
今回紹介するドレスデン駅とプラハ駅ではその様なことは無いと思いますが、そういうこともある!と頭の片隅に置いて用心してください。
券売機はサッと使ってサッと去るというのが安全安心な使い方です
オンラインで購入する
ここまでカウンターや券売機で切符を購入する方法を紹介しましたが、僕としてはオンラインで購入する方法が一番オススメです。
オンラインなら自分のタイミングで誰にも邪魔されずに安全に購入することができます。
今回はオンラインで切符を購入してドレスデンからプラハへ電車の旅を楽しみました。
本記事ではオンラインの購入方法について詳しく紹介します。
オンラインで切符を購入する方法
ここからは実際に切符をオンラインで購入した様子をスマホ画面を見ながら説明していきます。
旅程
今回の旅程は下記のようになります。日帰りです。
往路:2023年07月02日 07:08ドレスデン中央駅発、09:38プラハ駅着。
復路:2023年07月02日 16:25プラハ発、18:52ドレスデン着。
人数:大人2人
クラス:1等車
旅程が決まったら、ドイツ鉄道「DB」のWebページにアクセスしてください。「DB」と検索すると見つかると思います。
出発地、目的地を入力
下記の画像は「DB」のトップ画面です。
上記の画像の画面が表示されると思います。
赤枠の「Wohin soll es gehen?」とは「どこへ行く?」というような意味です。
「von」は「〜から」を意味するので、出発地を入力し、「nach」は「〜へ」を意味するので、目的地を入力します。
緑枠の「Hinfahrt」は往路を意味します。
青枠のなかはそれぞれ「Ab」が出発「An」が到着を意味します。
出発時間か到着時間かを設定してどちらかの日付時刻を入力します。
Hbfとは?
「Dresden Hbf」と書かれているのは、「ドレスデン中央駅」という意味です。
「Hbf」は中央駅を意味する「Hauptbahnhof(ハウプトバーンホフ)」の略称です。
英語表記ができる
ここでは、ドイツ語から英語表記に変える方法を紹介します。
先程のトップ画面の右上、上記の画像のオレンジ枠内の三本線をタップしてください。
※三本線をタップしても一発で下記の画面が表示されない場合は、緑枠の家のマークになっているか確認してください。
前に友達が気が付かずに別のページを開き「Sprachauswahl」が表示されない!と困っていたときがありました。
三本線をタップすると上記の画面が表示されるので、上記の画像の青枠「Sprachauswahl」をタップしてください。「Sprachauswahl」は言語選択という意味です。
すると上記の画像の青枠のところに「English」が見つかります。
「English」をタップすると英語表記に変換されます。
英語表記になると大分切符を購入しやすくなると思いますが、本記事では僕の勉強も含め、ドイツ語表記で説明を続けようと思います。
往復切符を購入する
今回は往復で切符を購入することにします。
往路と復路をまとめて購入する為に、上記の画像の赤枠内にある「Rückfahrt hinzufügen」をタップしてださい。
「Rückfahrt hinzufügen」は復路の追加を意味します。
往復券は片道券2枚分より安い?
本記事作成時点では往路、復路と別々に片道ずつ購入しても、往復でまとめて購入しても金額に差がありませでした。
往復でまとめて購入すると1回の精算で済むので便利!くらいな些細な違いしかありませんが、気になった方は是非参考にしてください。
人数の入力
前述の画像の赤枠内の「Rückfahrt hinzufügen」をタップすると下記のような表示が画面に現れます。
「Rückfahrt」は復路を意味します。
復路の日付と時間も入力します。
今回は16:00にプラハ駅を出発するように入力しました。
青枠内のところで人数を選択します。
今回の入力内容をまとめると、往路02.07.2023の07:00発、復路02.07.2023の16:00発、大人2人となります。
上記の画像では「nach」が未入力になっていますが「PRAG」と入力してください。
クラスを選択
下へスクロールすると下記の画面が表示されます。
上記の画像の青枠内のところで席の等級を選択します。
今回は奮発して一等車に乗ることにしました。
一等車は新幹線の座席のような座席ですが、2等車は3人対3人の対面の座席で、計6人のボックス席です。
ドレスデンからプラハに行くときはたいてい車なのですが、たまには電車で行ってみよう!となって、せっかく電車で行くなら一等車に乗ってみよう!と一等車を予約しました。
ドレスデン、プラハは車で2時間もあれば着きますが、今回電車では2時間半程かかりました。
電車より車の方が速いのはドイツあるあるです。さすがはアウトバーンの国といったところでしょうか。
緑枠内は直訳すると「ローカル線のみ」か「最速の接続」を選択します。
今回はデフォルトで設定されている太字の「最速の接続」を選択しました。
以上を選択したら「検索」ボタンを意味する赤ボタンの「Suchen」をタップしてください。
ここまで、トップ画面から1度もタップすることなくずっとスクロールしてきました。
初めてこの画面を見たときは、こんなに色々入力して1度もタップしない長いページに変な感じがしました。
切符の種類を選択
「Suchen」をタップすると下記の画像の画面になると思います。
このページではドレスデン発プラハ駅までの往路の切符を選択します。
青枠の「Hinfahrt」と日付を確認してください。
そのまま下へスクロールしてください。
上記の画像にあるように、いくつか候補が表示されます。
ここでは07:08発、08:10発、09:10発の3つの候補のそれぞれの値段が表示されます。
画像上部の緑枠内に、それぞれの切符を購入した際の目的地までの所要時間と乗り換え回数が表示されます。「Umstiege」が乗り換えを意味しています。
今回は青枠の€55.80(8,370円)を選択します。
所要時間2時間半で、乗り換え無し、07:08ドレスデン中央駅発です。
復路の切符を選択する
ここでは復路の切符を選択します。
今回は、下記の画像緑枠の16:25プラハ発、18:52ドレスデン着の切符を購入することにします。
え?復路だけで€163.80(24,570円)?と思いませんか?僕は思いました。
実はこの金額、往復の合計金額です。
ピンク枠内に「Gesamt Hin/Rück ab 163.60€」とありますが、これは「往路、復路の合計が163.60€」という意味です。
また「Gesamt 」がトータルを意味します。
年齢を入力
€163.80(24,570円)をタップすると下記の画面が表示されます。
そのまま下にスクロールすると下記の画面が表示されます。
ここでは赤枠内で人数と、それぞれの搭乗者の青枠内に年齢を入力します。
「Alter」が年齢を意味します。
僕は若くもなく、引退する歳でもないので、緑枠で「27‐64 Jahre」を選択して、青枠のところに年齢を入力します。
「Jahre」は年齢や歳を意味します。
それぞれ入力したら下にスクロールして赤色のボタンの「Aktualisieren」をタップします。
「Aktualisieren」は更新やアップデートの意味があります。
下記の画面が表示されます。
上記の€163.80(24,570円)の横の赤いところをタップしてください。
切符のオプション内容を選択
ここからは、切符に含まれる各種オプションを選択する画面になります。
僕は最初この画面を見たときは「え?まだ買えないの?」となりましたが、我慢です!
ここでは切符に含まれるオプションにより、最安€163.80(24,570円)〜€283.60(42,540円)と3つの候補が表示されます。
オプション内容を紹介すると下記のようになります。
ドイツ語はフルオプションの€283.60(42,540円)の切符の表示を参照しています。
Storno vor 1. Geltungstag kostenpflichtig:有効期間1日前のキャンセルは無料となります。
City-Ticket inklusive:シティチケット込み
Freie Zugwahl:列車の自由選択
Zutritt zur DB Lounge:DBラウンジの利用
僕は今までこれらのオプションを付けたことがないので、オプションの内容について詳しく知らないのですが、キャンセル料無料やラウンジの利用、シティチケット込など、かなり充実した内容になっていると推測できます。
オプション無しとフルオプションの料金差が€119.80(17,970円)もあることに驚きです。
ちなみに今回1等車を選んでいるので、オプション無しでも€163.80(24,570円)しますが、もし2等車なら、同じくオプション無しで€89.60(13,440円)です。
オプションの差額だけで2等車の切符をもう1枚買うことができます。オプション恐るべしです!
僕はもちろん最安の€163.80(24,570円)を選択します。
上記の画像の赤枠をタップします。
このとき「Hinweis:」と吹き出しが表示されます。この「Hinweis」は「注意事項」を意味します。
「Hinweis」の内容は下記のようになります。
Der Super Sparpreis ist auch bei einem Wegfall des Reiseanlasses (z.B. aufgrund von Corona) nicht stornierbar. Wir empfehlen die Buchung eines stornierbaren Angebotes.
訳:旅行理由が該当しなくなった場合(例:感染症による)でもキャンセルすることはできません。キャンセル可能なオファーをご予約されることをお勧めします。
このオプションが無い切符は、キャンセル料無いけど大丈夫?ってことです。
僕はそれでも最安の€163.80(24,570円)を選択します。
そのまま下にスクロールすると赤色ボタンで「Weiter」というのが表示されているのでタップしてください。
切符の選択についてはここまでです。
お疲れ様です!
アカウント作成・登録を勧められる
「Mit Login buchen」直訳すると「ログインして予約する」という意味です。
赤いボタンには「Weiter zur Anmeldung」「登録に進む」と書いてあります。
これからお会計なので、ユーザー登録してアカウントを作りますか?と聞かれています。
アカウントを登録しなくても切符は買えますが、今後もドイツ鉄道を使う予定がある人はこの機会にアカウントを作るのもいいかもしれません。
ちなみに今まで僕はドイツ鉄道のアカウントを作ったことがありません。
普段僕は車移動が主で、電車は今回のような気が向いたときにたまに使う程度なので、今後もアカウントを作らずにドイツ鉄道を利用しようと思っています。
赤いボタン「Weiter zur Anmeldung」下の欄に「Sie haben kein Kundenkonto?」とあります。これは「顧客アカウントをお持ちでないですか?」という意味です。
アカウントを作成しないで切符を買う
このまま下にスクロールすると、下記の画面のように入力欄が表示されると思います。
青枠「Anrede」は性別です。
僕は男性なので「Herr」女性は「Frau」を選択してください。
赤枠は「Titel」で学術的な肩書を入力します。「Dr.」や「Prof.」です。
僕はドイツに来たばかりのときに性別、名前はわかるけれど、なんで博士号の称号を記入する必要があるの?と思いました。
普段の会員登録などの個人情報の記入時にも必ず肩書を聞かれます。
アパートの表札にも「Prof.」とか名前の先頭についているときがあります。
ドイツは日本に比べ肩書やステータスを大事にしていることがわかります。
僕は何者でもないので空欄にします。
緑枠は「Vorname」名前を入力します。
ピンク枠「Nachname」は姓を入力します。
それぞれ入力したら下へスクロールしてください。
上記の画像の青枠の「Weiter als Gast」をタップしてください。
「ゲストとして続行」という意味です。
「Angaben für zukünftige Buchungen speichern」のチェックボックスは今回は空欄のままにします。
「今後の予約のために詳細を保存する」という意味です。
僕はこれまでチェックを入れたことがないのでどうなるかわかりませんが、今回切符を買うにはチェック無しで問題ないです。
この時、「Gesamt」の欄で切符の合計金額を確認してください。
座席のオプションを選択
切符を選択したときと同じように、座席もオプションを選ぶことができます。
オプションを選ぶとその都度金額は高くなります。
僕は今回はノーオプションでいこうと思います。
赤いボタンの「Weiter」をタップしてください。
切符の保険
座席のオプションの次は切符の保険についてです。
僕は切符に保険をかけないのでスルーして、下部の赤ボタン「Weiter」をタップです。
個人情報の入力
ここから、個人情報の入力と支払い方法を選択していきます。
上記の画像では、性別や肩書、姓名、Email、住所を入力します。
下へスクロールすると支払い方法を選択する画面が出てきます。
僕は青枠のクレジットカードを選択します。
クレジットカード情報の入力画面が表示されます。
「Kreditkartennummer」はカード番号です。
「Kreditkarteninhaber」は、カードの名義人です。
「Gültig bis」は有効期限です。
「Prüfnummer」は3桁のセキュリティーナンバーです。
住所やEmailアドレス、支払い方法やカード情報を入力したら、赤ボタンの「Weiter」をタップしてください。
支払い完了です。
この時念のため合計金額を確認しておいてください。
上記の画像は別日に予約したものなので、今回のシミュレーションとは関係ありません。
下記の画面が表示されれば、支払いは成功です。
登録したメールアドレスにQRコードがついたメールが届いているのを確認してください。
まとめ
ここまで、ドイツのドレスデンから、チェコの首都プラハまでの電車の切符について、オンラインでの購入方法について、実際のスマホ画面と合わせて紹介しました。
切符を購入したあとは、スマホに保存したチケットとパスポートを携帯して電車に乗るだけで気軽に隣国のチェコに入国することができます。
国境でのパスポートチェックなどもありません。
隣町に行く気軽な感じで国境を越えることができてしまいます。
電車で隣国に行けるというのは、島国日本では中々体験できないことだと思います。これぞヨーロッパ!という感じがします。
それでは良い旅を!
コメント